
GEMFOREXの始まりは無料EA提供から始まりました。親会社であるGEMTradeの子会社が提供しているサービスがGEMFOREX(海外FX業者)です。
GEMFOREXの設立は2013年でしたが2018年までなんと金融ライセンス未取得のまま営業をしていました。金融ライセンス未取得にも関わらず利用者の爆発的な増加には驚きです。
最大1000倍のレバレッジと口座開設をするだけで最大3万円のボーナスが付与されることから未入金でも利益を得られるとして大変人気を博しています。
そんなGEMFOREXは2018年6月にニュージーランドで金融ライセンスを取得しました。
よく金融ライセンスを取得していないから危険。取得したから安心という記事を見ますが実際ライセンスを取得したことで何が変わるのでしょうか。
今回はGEMFOREXの金融ライセンス取得前と後を比較しながらそのライセンスの安全性や信頼性を徹底的に解説していきます。
関連記事:GEMFOREXの評判は?GEM歴4年の私がひいきなしで強みと弱みを解説します
Contents
金融ライセンス取得前のGEMFOREX
信用ゼロと言われた時代
GEMFOREXでは当時から100%入金ボーナスを提供していましたがこの入金ボーナスの上限は最大500万円でした。
つまり500万円までは100%のボーナスがつきますので合計証拠金は1000万円にすることができました。
しかし当時は『金融ライセンス未取得の会社に500万円も入金するのは不安だ』という声が多かったのも事実です。
当時のGEMFOREXは『なくなってもいいお金を投資する』というくらい信頼性の低い海外FX業者でした。
もし当時から金融ライセンスを持っていたとすれば今最も利用者が多い海外FX業者はXMではなくGEMFOREXだったかもしれません。
DD方式が金融ライセンス未取得に拍車をかけた
GEMFOREXは2013年の営業から2018年6月までの約5年間にわたって金融ライセンス未取得のまま海外FXサービスを提供し続けていました。
当時は
・いつ飛ばれるかわからない
・出金停止になるに決まっている
・変な言い訳をこじつけられるだろう
などの憶測が飛び交っていました。それもそのはずGEMFOREXはDD方式の呑み業者であると評判だったからです。
DD方式というのはDealing Deskの略称ですが顧客とGEMFOREXの利害が相反するビジネスモデルです。
具体的にいうと顧客がGEMFOREXを利用して勝てばその分の利益はGEMFOREXのポケットマネーから支払われることになります。
反対にNDD方式というのはNo Dealing Deskの略称で顧客とFX業者の利害が一致するビジネスモデルです。
NDD方式を採用している海外FX業者は顧客が大きな金額を取引してくれるほど手数料が落ちてくるため顧客に長く取引し続けてもらうことが最も利益を出すための最善な方法でした。
なぜDD方式を採用するのか
ではなぜGEMFOREXはDD方式を採用するのでしょうか。NDD方式の方が顧客を集める際にうたい文句としては非常に綺麗なはずです。なぜなら『あなたたちが勝てば私たちも利益が出ます。最高の環境を取り揃えます。』と言えるのです。
しかしGEMFOREXのみならず他の海外FX業者もNDD方式と言っておきながら実はDD方式であることも多々あるのです。
そして実は国内FX業者のほとんどもDD方式を採用しているのです。
DD方式の方が儲かるから
まず大前提としてFX取引をしている人の6〜7割以上の人が1年間でFXの収益がマイナスになっています。
金融市場には大口の機関投資家やファンド会社などが世界中から参入してくるため初心者の多くがFXで負けることになります。
NDD方式を採用している場合顧客の手数料が入ってくるよりも先に顧客が負けてしまうのです。
しかしDD方式であれば顧客が負けた分丸々自分たちの利益になります。つまりGEMFOREXでは利用者のうちの負けた金額の方が大きければ勝っている人に吐き出しても十分大きな利益が入るのです。
レバレッジが最大200倍程度になってしまうから
NDD方式の場合顧客の注文の手数料を抜く代わりにカバー先と呼ばれる大手金融機関に顧客の注文を通します。しかしこの時、かけられるレバレッジは最大200倍程度に落ちてしまいます。
FXというのはインターバンク市場で現物が取引されているのでレバレッジというのは実態世界にはないのです。FX会社がレバレッジ分を負担するか、それともカバー先が負担するのかの違いですがカバー先の場合多くがレバレッジ200倍が最大となっています。
その証拠にNDD方式を採用しているXMでは200万円以上の証拠金になるとレバレッジは200倍になります。
NDD方式で有名なTradeViewでさえもレバレッジは200倍です。つまりDD方式であれば少額の利用者でも十分に取引できるようレバレッジを無制限に提供することができるのです。
ボーナスを付与することができる
ボーナスというのはあってないようなものです。
つまり架空のお金のことですが厳密にはボーナスというのは存在しないのです。
『証拠金がある程』になっているのです。
つまりNDD方式を採用している海外FX業者がボーナスを付与する際には自社のお金から出しているためボーナスの金額も少ないです。FXDDでは入金ボーナスは10%程度ですし、XMでも30%程度しかボーナスはつきません。
しかしGEMFOREXのようなDD方式の業者では自社で自由にボーナスをつけることができるので利用者が資金効率をより高くすることができるということです。
関連記事:GEMFOREXのボーナスを最も効果的に受け取る方法を解説
金融ライセンス取得で海外FX業界No1になれるか
日本で最も海外FX業者を利用しているのはXMです。
2009年より営業を開始しているXMの口座数は150万を突破し10箇所以上に保有している金融ライセンスは日本人の信頼性は抜群です。
GEMFOREXは2013年から開始しているもののその親である運営会社のGEMTradeは2010年からスタートしています。
XMとGEMFOREXの創設はたったの1年ですが口座開設者数は約8倍も違います。
1年間の違いとライセンス取得に時間がかかってしまったことはGEMFOREXの成長を遅らせてしまったことは間違い無いでしょう。
GEMFOREXとXMのスペック比較
GEMFOREX | XM | |
レバレッジ (スタンダード) | 1000倍 | 888倍 |
金融ライセンス | ニュージーランド証券投資委員会 (2019年6月) | セーシェル金融庁 キプロス証券取引委員会 英国金融行動監督機構 オーストラリアASIC |
追証 | なし | なし |
口座開設ボーナス | 10,000円〜30,000円 | 3000円 |
入金ボーナス | 100%〜200% | 100% |
入金ボーナス最大金額 | 500万円まで | 5万円まで |
その他ボーナス | お友達紹介 他社乗り換え | XMロイヤルティボーナス(取引ボーナス) |
手数料 | なし | なし |
スプレッド (スタンダード口座) | 1.2Pips~ | 1.6Pips~ |
口座タイプ | ・オールインワン口座 ・ノースプレッド口座 ・5000倍口座 | ・スタンダード口座 ・マイクロ口座 ・XMゼロ口座 |
初回最低入金額 (初期預託金) | 1ドル〜 (スタンダード口座) | 5ドル〜 (スタンダード口座) |
約定率 | 0.78秒以内に99.79% | 1秒以内に99.35% |
通貨ペア | 37種類 | 57種類 |
ロスカット水準 | 20% | 20%〜100%の段階式 |
スワップポイント | 低い (両方プラススワップの通貨ペアがある) | 高い |
EAの利用 | 可能(無料で150種類以上が利用可能) | 可能(自分で用意する必要がある) |
ミラートレード | 有り(500種類以上) | 無し |
入金方法 | 13種類 | 6種類 |
出金方法 | 3種類 | 3種類 |
サポート言語 | 日本語 | 日本語 |
サポート対応時間 | 平日10:00〜17:00 ・メール ・スカイプ ・電話 ・チャットボット | 平日24時間 ・チャットボット ・メール |
GEMFOREXがXMよりも秀でているところとしてはスプレッドの低さとロスカット水準に低さ、そしてボーナスとレバレッジです。
GEMFOREXはDD方式であるからこそ、XMとは別のニーズがある人に対してレバレッジ1000倍とスプレッド1.2Pips〜とかなりトレードに有利になるFX取引環境を用意してくれています。
特にGEMFOREXが口座開設をするだけで最大30,000円のボーナスを付与してくれているのはXMの10倍にあたりその太っ腹さ加減がわかるかと思います。
また経営陣4人中3人が日本人ということもあり日本人利用者が言語による障害はないことはもちろんのこと今後も日本人向けサービスとしてより使いやすくなっていくのではないでしょうか。
GEMFOREXの金融ライセンスはあってないようなもの
金融ライセンスの前提としてその国の金融庁に登録して免許をもらって営業をすることです。
国という最も信頼性のある第三者に認められて初めて海外FX業者として金融ライセンスを持っていると謳うことができます。
しかしGEMFOREXが金融ライセンスを取得していると公言しているニュージーランド証券投資委員会(FSPR=Financial Service Provider Registor)は実はニュージーランドの金融庁ではありません。
和訳をするのであれば金融事業登録になります。
多くのブログではFSPが金融ライセンスを付与しているという誤解を与えがちですが
ニュージーランドの金融庁はFMA(ニュージーランド金融市場統制局)です。
GEMFOREXが金融ライセンスと言っているFSPRは厳密には正式な金融ライセンスとは言えないのです。
ニュージーランド証券投資委員会(FSPR)の緩さ
FSPというのはニュージーランドでFSPと呼ばれる法人形態のことです。このFSPの法人形態であればニュージーランド証券投資委員会に簡単に登録をすることができます。
つまりこのFSPというのは金融ライセンスでもなんでもなくざっくりいうと法人登記なだけです。
いかにもニュージーランドの金融庁からお墨付きというような表現の記事が出回っていますがこのFSPはニュージーランド国民を守るためのものであり、国外での事例に関してFSPは一切関与しません。
2010年までニュージーランド証券投資委員会が監督していた金融機関が破綻したりトレーダーたちが大損したことで2011年5月1日に初めて実質金融庁でもあるニュージーランド金融市場統制局(FMA)が設立されました。
2019年には監督機関が強化されライセンスを取得していた155社もの業者が金融ライセンスを剥奪されました。
しかし2019年以前に取得していたGEMFOREXはそこまで厳格な審査を通って取得したというわけではありません。
FSPを取得している他の海外FX業者
GEMFOREXが取得しているFSPRを取得している海外FX業者はTitanFXやLandFXなどが挙げられます。
特にLandFXは出金拒否などでトラブルが絶えず続いている海外FX業者ですがライセンスはGEMFOREXと同じFSPRを掲げています。
LandFXでは稼いだ金額を出金しようとすると口座凍結をされたり審査にかけるということで事実上の出金拒否を行なっているという評判が後を絶ちません。
LandFXがいくら出金拒否をしても登録先のFSPR(ニュージーランド証券投資委員会)は特に対処はしてくれません。
つまりGEMFOREXがFSPRの登録を受けていると言ってもLANDFXのように出金拒否になっても第三者の機関が助けてくれる可能性は非常に少ないでしょう。
しかしGEMFOREXはこれまで出金拒否を行なった事例はなく真っ当にトレードをして得た利益はたとえボーナスだけで運用をしたとしてもしっかりと出金してくれています。
万が一拒否されたら助けを求める期間は事実上ないとはいえ、出金拒否などの事例はないので利用するのは自己責任ですが実際に私も利用しています。
GEMFOREXの金融ライセンスについてのまとめ
GEMFOREXが2019年6月に取得したというFSPRのライセンスは会社形態がFSPであれば登録することができる比較的ゆるい金融機関への法人登録のようなもので実質的な金融ライセンスではありませんでした。
しかしFSPRに登録してあるのは間違いありませんでしたのでHPで金融ライセンス番号と記載されているのはちょっと誤解を与えられてしまいますね。
GEMFOREXがこれまで出金拒否などの事例もなく、むしろサーバーダウンした際に顧客の損失を補填している姿を見てきたので利用する分には問題はないでしょう。
しかしライセンス部分に関してはまだ不透明で信頼性に欠ける部分があるので自分のメイン口座として大きな金額で取引するのはオススメはできません。
あくまでもサブ口座としてボーナスをうまく活用しながらいつ何があっても後悔しない状態で取引するのがいいのではないでしょうか。